節理とは?

掲載日:2011/05/16
鉱物・地質関連のページを見ると、『節理』という言葉をよく目にすると思います。
『節理』 を一言で言うと、「岩石に表れる規則正しい割れ目」の事です。
マグマが冷却する時や、地殻変動の際に発生します。
でも、何故こんな事が起こるのでしょうか?
このコーナーでは、どうして節理が出来るのか、軽く説明してみます。

※わたしは地質・岩石学についてはほとんどずぶの素人なので、間違いを書いている可能性があります。 それを念頭に置いて読んで下さいまし^^;
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どんなものなの?
下の2枚の写真を見てください。
石畳のように見えますが、違います。
左側の写真はほぼ長方形・右側の写真はほぼひし形(平行四辺形)に、規則正しい割れ目が出来ていますよね。 これが 『節理』です。

こんな風に規則正しい割れ目が出来るのは、以下のような理屈からです。

表面で起きていること

最も単純なケースとして、加熱されて膨張した物体が、冷えて収縮していく場合を考えましょう。

もし物体のサイズが十分小さく、冷却が非常にゆっくり進んだとすると、左の図のように円形(球形)に小さくなって行く筈ですよね。

でも、実際には、そういうわけにはいきません。
部分を見れば上の図のようになっていても、全体を見れば、同じような場所がたくさんあるわけです。


例えば上の図の拡大図の中央を見ると、両側から引っ張られていますよね(緑色の点線の部分)。
「両側から引っ張られる」 = 「密度が薄くなる」 事ですから、このまま各部分が収縮して行くとどうなるかと言うと…。

両側から引っ張られて密度が薄くなった部分がひび割れとなり、規則正しいひび割れが並んだ表面になります。

この例では正六角形にしていますが、長方形の場合もあれば、平行四辺形の場合もあります。
また、実際は一様に冷却されるとは限りませんから、割れ目で囲まれた部分の大きさが不ぞろいになる事も多いでしょう。

上記の説明では 「熱膨張した物体が冷却されて収縮したケース」 を例としてあげていますが。 実際は他のケースもあります。

条件として、「膨張していた物体が収縮する」 作用が発生すれば、同じ事が起こるわけです。
「水分を多量に含んだ物体が乾燥して収縮する」 ケースが、最も身近なケースと言えるでしょうか。
絵の具をべったりと厚塗りした場合、乾いたら表面にたくさんのヒビが入りますよね。 その時に入るヒビも、よく見るとわりと規則正しく並んでいるはずです。 これも節理の一種と言えますね。

物体内部で起きていること

さて、今までの説明は 「表面」での話でした。
今度は、物体内部での様子を考えてみましょう。
下の図は、物体の冷却が進んでいく様子を横から見たもので、赤い部分がまだ十分に熱を持っている部分です。


上の図のように、ひび割れが垂直方向に進行して行きます。
このように柱状に進行した節理を 『柱状節理(ちゅうじょうせつり)』 と言います。

もちろん、冷却の状況等によっては、ひび割れが垂直に進まない場合もあります。
上の図は熱を持った部分が静止している状態ですが、「熱を持った部分がどちらかの方向に流れている」 場合は、 ひび割れはその方向に斜めに進行していく事になりますし、物体がおわん型であれば、ひび割れは中心に向かって放射状に進行していく事になります。
そういったケースに、『放射状節理(ほうしゃじょうせつり)』 や 『板状節理(ばんじょうせつり)』、『方状節理(ほうじょうせつり)』があります。


以上、『節理』について簡単に説明を書かせて頂きました。
この『節理』ですが、特に岩石の地層が露頭している場所ではよく見かけます。
もしそういった場所があれば、少し観察してみるのも面白いかもしれませんよ♪

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