神武寺〜逗子駅

 神武寺の入り口には、ちょっとしたお花畑があった。アヤメ(?)とシランが咲き誇っている。あと、脇にツルソバも。時間にちょっと余裕があったので、適当にその辺を撮り歩く。

 ある程度撮り歩いたので、下山しようと神武寺駅方面のルートに行こうとした。その時…

ココココココココ!

 木の傾ぐ時の 「ギシギシギシ」 という音にも聞こえる、しかしよく聞いてみるとそうではない音が辺りに響き渡る。

(ドラミング!この辺にはキツツキがいるのか!)

 急いで音のしてくる方向を探るが、結局キツツキの姿は見つけられなかった。おまけに、双眼鏡も持ってきていない。持ってきていたとしても、結構暗かったので役に立たなかったとは思うけど。

(残念!)

 思いつつ、道を進むが・・・。

「げぇっ!なんて急な石段!」

 京急神武寺駅方面の下りコースは、初っぱなが急な石段だった。それも、昔のままの。しかも、午前中降った雨のせいでぐちゃぐちゃになっている。慎重に歩かざるを得ない。
アイスバーンの上を歩くように、少しずつ進んでいく。不幸中の幸いだったのは、そんなに長くなかったことぐらい。あれが下まで続いてたら・・・死んでると思う。

 下っていく内判ったのだが、この道は沢筋に沿っている。時には道の真ん中を沢が流れていることもあって、かなりじめじめした雰囲気。でもこれは、多分に雨上がりのせいだと思う。道脇にはでっかいタデ科の植物が。なんだろう、あれは?
 ここの植生は、登りルートとはちょっと違った感じだった。しめったところに生えるものが何となく多いような気がするが、ホトトギスやスミレsp.等が生えているところをみると、実際そうでもないのかもしれない。
岩壁がそこらかしこにあるのでイワタバコを探してみるが、不発。暗かったので見落としただけかもしれないが。
 しかしびっくりしたのが、ウワバミソウがあったこと! 深山幽谷にしかないと思っていたのに! 団地の近くというのに、不思議な場所だ、ここは。

 進んでいくと、なんだか肥料のような臭いがしてきた。なんだこれ、と思っていたら、沢の上ロープが張ってあって、鯉のぼりが泳いでいる。沢の先は池になっていて、コイが泳いでいるし・・・なんだここ?どこかの保養所?とか思っていたら、老人ホーム「せせらぎ」と判明。老人ホームがあるのは知ってたけど、こんなかたちで建っているとは思っていなかった。

 ここで山道はおしまい。逗子中学校の横の道を通って線路沿いの道に出る。登山口から1時間程度で行程が終わってしまった。神武寺駅はすぐ近くだったのだが、歩き足りないので2kmくらい先の逗子駅まで歩いていった。

 今回選んだコースは行程としては短かったけれども、いろいろな植物を見ることが出来て、かなり満足のいく場所だった。機会があれば、時間の関係で行くことの出来なかった、鷹取山経由の京急田浦駅行きコースを歩いてみることにしよう。

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