思ってたほどじゃなくて安心!

<小仏城山〜相模湖>

暗い…。
それ以外に、この状況をなんと説明しようか。
陽はもう殆ど暮れてしまっていて、辺りは申し訳程度の明るさしかない。おまけに、その中途半端な暗さのせいで、 ライトが全然効いてくれない。仕方がないのでライトは消すことにする。
整備されているとは言っても、ここが山道であることに違いはない。 足下に気をつけていないと、すぐ足が「ごきっ!」と行きそうになる。
「まだ 『遭難』 じゃないよな、遭難じゃないよな・・・。」
そんな風に思いながらおりていくが、確か下にたどり着くまでに3kmぐらいあったよなぁ。 例によって初めての道だし。
「明日、会社に行けるんだろうか?」
さすがに、ちょっと不安になって来る。
しかし、不安はそう長くは続かなかった。歩いて行くうち展望の開けた所に出たのだけど、かなり近いところに街の明かりが見える。
中央道のライトの列、相模湖付近の家々の明かり…なーんだ、結構近い所まで来てたのか!
一番近い灯りまで、直線距離で2kmぐらいだろうか? もし道を見失って山の中を突っ切るハメになっても、あれなら2時間あれば着けるかな? 今日は、装備の中にちゃんとコンパスもあるし♪
ちょっと安心できたので、5分ばかり休むことにした。夜景を見ながら一服する。
(うーん、鳥取の某場所の『100ドルの夜景』じゃないけど・・・250ドルぐらいかな?)
などと思いつつ、何枚か写真を撮っていくことにする。 今日は三脚もレリーズも持って来ていないから、手ぶればりばりだろうけど。
そこから先は早かった。
道が悪くてライトがなければどうなったか判らないような所だったけど、それ以外はそんなに気になる事もなかった。 前二回の迷った経験がすごすぎたので、このぐらいじゃ動揺しなくなったのかな?
それにしても、すっかり夜の山道に慣れちゃったな、わたし。
いつの間にか道は登山道の入り口、という感じになってきて、もう家の灯りがすぐそばに見える。
しばらくして着いた急な階段を下ると、そこはもう宅地(?)の中だった。 でも、ここ、どこだろ? 相模湖の近くってことだけは判るんだけど。
しょうがないのでその辺を適当に歩き回り、工事の看板を見ていたおじいさん(一体何を思ってそんな物見てたんだろう?)に道を訊く。 相模湖駅までは、歩くこと約30分。時刻は19:10分ぐらい。あれ?意外と早く着いたな。もうちょっと遅いかと思ってた。

そこでさっさと切符を買ってホームに入り、19:29分発の電車を待つ。 最近全然歩いてなかったから、疲れが心地いい!
今回は 『遭難』っていうほどの事にはならなったしね♪

余談

次の日、山からの帰りが思いの外遅くなった事を指導員に話し、その経緯をちょっと話したら…「それは遭難だ」の一言。
えええええ!?(泣)
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